因縁の対決〜J2第11節徳島vs京都

今シーズン最初のJ2観戦はGW連戦のラスト、京都サンガ戦。美濃部監督以下、多くの京都出身者を要する徳島にとっては勝手に因縁の対決ということで気合いが入っていることだろうと推測。GKオ・スンフン、DF西嶋、三木、エリゼウ、平島、MFディビッドソン、倉貫、衛藤、FW柿谷、佐藤、島田というスターター。4-2-3-1のトップ下には衛藤が入る形。一方の京都はディエゴ、ドゥトラという能力の高いブラジル人とともに17歳の久保が前線に構え、ゲームを作るのはチョン・ウヨン。開始直後は徳島がポゼッションを高めて、CKからチャンスを作る。迎えた23分、島田の左CKをエリゼウが合わせて徳島が先制。その後も徳島が右サイドを中心に攻め立てる。30分には平島のオーバーラップから島田がアーリークロス、佐藤のダイビングボレーという美しい攻撃を見せる。前半終了間際には京都ペースに。ディエゴのシュートや久保のドリブル突破など、鋭い攻撃を見せるも単発。そのまま1-0でハーフタイム。
後半開始直後に京都が同点に追いつく。中盤のボールにディビッドソンがプレッシャーをかけに行ったところを外され、手薄になった中央から久保が豪快にシュートを決める。17歳とは末恐ろしい…。追いつかれた徳島だが、落ち着いて反撃。FKやCKで分厚い攻めを展開し、54分右CKからの攻め直しで左サイドを衛藤が攻め上がりマイナスのクロスのこぼれに合わせたのはDF西嶋。左ポストをかすめたシュートがそのままゴールインし、再び徳島がリード。京都は内藤に代えて中山を投入するも、攻撃は活性化せず。徳島は前線で走り回り疲労の見える衛藤に代えて濱田、佐藤に代えて杉本を投入し、カウンターに狙いを定める。思ったほどペースアップしない京都のまずい攻撃にも助けられ、そのままタイムアップ。ホーム3連勝と成った。
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初夏の陽気と連戦による疲労から集中力低下が懸念されたが、前節の悔しいロスタイムの失点を糧に、チームとして非常にまとまって戦っていたように思う。両サイドの島田、柿谷、トップ下の衛藤やワントップの佐藤も献身的にフォアチェックし、奪ってからは手数をかけずに相手ゴールに向かうことが徹底されていた。特に前半30分に見せた島田から佐藤へのパスは、得点こそならなかったもののすばらしい攻撃だった。衛藤の豊富な運動量も昨年にはなかったオプションとしてとても有効。見ていて楽しかったよ。一方の京都は去年からのメンバーがほとんど残っているにもかかわらず、相変わらずな感じ。糸の切れた凧のように勝手気ままにに動き回るディエゴはドゥトラしか見ていないし、せっかく才能にあふれる久保や中村をうまく使えていないのが非常にもったいない。大木さんは京都をどういうチームにしたいのだろう?